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ファイナンシャルプランナーに聞く お金と幸せの大事な関係 給与が上がると幸福度はアップ。
でも物価が上がると幸福度がダウン?

経済的なゆとりは幸福度を大きく左右する

お給料が上がらないまま、何年も働くのと、お給料が少しずつでも上がっていくのとではどちらが幸福感が高いでしょうか。
それはもちろん、お給料がアップするほうです。幸福度(ウェルビーイング)についてのある調査では、自分自身の給与水準の変化が幸福度を大きく左右するとしています。現在だけではなく、5年後の幸福度について考えたときも、自分自身の給与水準の変化がもたらす幸福度への影響は大きいようです。
私たちは仕事を続けていれば、スキルが熟練し、また経験を増やしていくはずですし、能力も高まっていくはずです。だとすれば、お給料も少しずつアップしないとおかしいはず。
会社は、能力に応じて役職を設定し、役職に見合った給与を設定します。昇格があれば昇給することになりますので、能力がある人の給料が少しずつ高くなります。
また、年齢給を設定している会社もあります。これは年を重ねるごとに少しずつスキルアップする分を全員一律で反映させる仕組みです。

給料が上がっても不満?その一因は物価上昇にあり

会社は給与体系を工夫して構築し、できる限り不満が高まらないようにしています。私たちも少しずつお給料が増えることで買い物できる選択肢が増えたり、会社から評価されていることを実感し、幸福度がアップするというわけです。
ところが最近、「ただお給料が上がればいいわけではない」という状況が出てきています。それは物価も上がり始めていることです。
アメリカでは選挙も終わり、トランプ大統領の二期目がスタートしていますが、近年、国民の不満が高まっているとしばしば報道されています。株価は大幅に上がり、お給料も大幅にアップ、銀行金利も日本に比べて高いにもかかわらず、なぜ不満なのでしょうか。その一因として指摘されているのは、「物価の上昇」です。
お給料が大幅に増えても、それと同じかそれ以上の物価上昇があると、私たちは幸福感が上がってこないのです。家計のやりくりが大変になるので当然です。

日本も例にもれず物価上昇中。生活への影響を意識してみて

日本でも物価が上がり始めています。私たちはインフレのない時代を長く過ごしてきただけに物価の上昇がまだピンときていません。
しかし、お米の値段が急騰して話題となったように、いろんなところで物価上昇が生活に影響を及ぼしています。
物価水準に応じてみんなのお給料をアップする会社もあります(ベースアップなど)。物価に負けないよう給料を少しでも上げてくれるのはうれしいことですね。
「給料アップで幸福度アップ」と「物価上昇で幸福度ダウン」、どちらも今まではなかなか実感できないものでした。給料も物価も上昇する時代、それぞれ、ちょっと意識してみてください。

  • 山崎俊輔氏
  • profile

    フィナンシャル・ウィズダム代表
    山崎俊輔 氏
    特に確定拠出年金とリタイアメントプランに強いファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。年金教育家、投資教育家として執筆・講演を通じて活躍中。わかりやすさと親しみやすさ、ユニークな視点に定評があり、講演についても柔和な語り口が好評を博している。

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