レポート夢咲ACTION
「奨学金問題」から考える
今、求められる学生支援の在り方とは?
大学生の2人に1人が利用しているとされる奨学金。
終身雇用制度の崩壊や非正規雇用の増加、コロナウイルス感染拡大による就労環境の悪化等、雇用状況が不安定になる中、学校を卒業しても返済に苦しみ、返したくても返せない人たちが増加しています。
借りている本人だけではなく、学生を支える家族、地域、社会全体への影響も大きい奨学金。
現状と今、求められている制度の在り方について、この間、奨学金問題に取組んできた新潟県労働者福祉協議会に話を伺いました。
全国で約16万人が返済困難に
大学生の2人に1人が平均300万円を超える奨学金を借りており、全国で約16万人もの人たちが3ヶ月以上返済できない状況に陥っています。近年、平均家計収入の減少傾向が続く一方で、大学の学費は高騰を続けており、親世代の負担は増すばかりです。こうした返済困難となる人たちが多い現状を踏まえて、国はもとより、民間団体による返済義務のない「給付型」の奨学金制度の拡充が求められています。
知っておきたい!貸与型奨学金と給付型奨学金の違い
あなたの<ろうきん>利用が学生支援につながっています
新潟県労働金庫は、2022年度に創立70周年を迎え、夢咲Clubを含む利用団体に対して総額5億円の特別利用配当金を交付しました。夢咲Clubでは、そのほぼ全額にあたる2,100万円を「新潟ろうきん福祉財団」が行う「給付型」の奨学金事業に寄付※することを決定しました。
※2022年度総代会により寄付を決議。
新潟ろうきん福祉財団 奨学金事業
経済的理由により高等学校への就学が困難な家庭を支援し、子どもの健全な育成をはかることを目的に新潟県の高校生を対象として、2013年度から給付型奨学金(返還義務はありません)を実施しています。
2022年度は県内の労働団体を中心に寄付を募り、制度拡充へ向けた取組みを行っています。
前のトピックス
次のトピックス