ファイナンシャルプランナーに聞く お金と幸せの大事な関係 会社内のお金のお得な仕組み、 知ってみると幸福度がアップする?
知らないと損する?お金に関する社内制度
お金と幸せの関係、考えてみるといろいろなところに改善のヒントがみつかることがあります。今回ちょっと考えてみたいのは、「自分が働いている会社内のお金の仕組み」です。
例えば財形貯蓄制度がある会社、社内持ち株会がある会社において、奨励金の制度はあるでしょうか。「どうだったかな……?」と即答できなかった人は、社内制度の持つ魅力を知らないでいるかもしれません。会社によっては、社員が資産形成に取り組む場合、これをサポートする目的で奨励金を上乗せしてくれる場合があります。企業にもよりますが、これが数%あるいはそれ以上の割合になったりします。これはつまり、社内制度を使って資産形成をすれば、現下での預金金利を大きく上回る利息を会社からもらえる可能性があるということです。
夢の実現をバックアップしてくれる福利厚生制度
福利厚生制度も、興味がある人と無関心な人との差が大きいようです。資格試験の取得について補助金があったり、旅行の宿泊費用や映画のチケットなどを割安で購入できるサービスの契約があったりしたら、それを上手に利用することで、お安くいろんな夢が実現します。会社はお金をかけてこうした施策を実施しているわけですが、これを知らないでいるのはとてももったいないことです。退職金・企業年金制度もこうした「お金と幸せ」の関係線上にあります。毎月あなたに給与として支払うのではなく、一定額を定年退職まで積み立て(企業年金の場合は運用管理も行い)、リタイア時の大きな資産として給付をしてくれる仕組みは、目の前でははっきり見えないものの、大きな安心づくりを会社が手伝ってくれていることになるからです。
幸福度アップにつながる社内制度の有効活用
ある調査では、ウェルビーイング(幸福度)の高い会社員は、社内の福利厚生制度などをよく理解し、またよく利用しているという傾向があったそうです。確かに、社内制度をよく知っていて、有効活用している人は、経済的な安心づくりにもつながっているわけですから、幸せの度合いも高いのでしょう。ここはちょっと逆説的ですが、「社内のお金の仕組み」を調べてみれば、あなたの幸福度がアップするきっかけが手に入るかもしれません。あなたのお金の安心や幸せづくりの基盤は、実は今勤めている会社の中に、すでにあるのかもしれませんね。
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フィナンシャル・ウィズダム代表
山崎俊輔 氏
特に確定拠出年金とリタイアメントプランに強いファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。年金教育家、投資教育家として執筆・講演を通じて活躍中。わかりやすさと親しみやすさ、ユニークな視点に定評があり、講演についても柔和な語り口が好評を博している。
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