横山光昭氏直伝!年収200万円からの貯金生活メソッド 気軽に相談できる金融機関を持つメリット
コロナ禍によるローン返済の影響
ローンの返済が難しいという状況は、通常時にもおこりえることですが、特にコロナ禍では、テレワーク拡大により手当支給が減ったことによる給与の減額、会社業績によるボーナスの減額や不支給が、ローン返済に大きな影響を与えました。住宅ローンをとっても、「住宅ローン破綻が8万人を突破」などという報道もありました。令和2年3月から令和3年8月までに、住宅ローン返済の条件変更を希望された件数は、約5万5000件。返済期間を延長したり、支払方法をボーナス返済なしに変更したり。返済可能な支払方法への変更を希望されているのです。これでも返済が困難であれば、「任意売却」など自宅を手放すことを考えなくてはいけなくなります。コロナ禍で住宅ローンの返済が困難になった原因の一つに、ボーナスの不支給・減額が目立ちました。ボーナス払いがあったものの、ボーナス不支給により支払いが困難に。とりあえずは貯金から支払うものの、次のボーナスも減額されてやはりボーナス払いが十分できず、貯金が減る。毎月の支払いも貯金に頼ることがあったりすると、あっという間に貯金が底をつき、ローン返済自体が困難になる。このようにして、徐々に追い詰められていくのです。このような場合、早急に住宅ローンの支払い方法を毎月払いのみにするなど、変更することが大切です。
気軽に相談できる金融機関であること
この「支払方法を変更する」ということは、住宅ローンの支払いが困難になった場合にまず取るべき行動です。ローンを契約している金融機関で、家計状況と合わせ、今後の支払い方を相談していくのですが、この相談をしやすい関係性が金融機関とできているかどうかということが、行動の速さと、自分たちの状況にあった対処がなされるかの差となります。都市銀行のような金融機関では、気軽に相談できるという関係性を作るのは難しいかもしれませんが、地域型の金融機関であれば気軽に相談でき、かつ自分たちの希望する返済の仕方の変更ができる策を一緒に考えてくれる関係性が、作りやすいかもしれません。住宅ローンだけではなく、人生の中では教育ローン、マイカーローンなど各種ローンの利用を考える時期があるかもしれません。そういう時に、ローンのメリット、デメリットを教えてくれ、かつ相談をできる金融機関があるのは、心強いと思います。また、よく使う金融機関は、取引も何かしら多くなり、金利等の優遇も利用できる可能性もあります。
サポート体制も再確認が必要
さらに、金融機関によっては、ローン完済となるまで無料相談窓口をもうけ、電話等でサポートをしてくれる仕組みもあります。このようなアフターサポートがある金融機関でローンを利用できれば、万が一収入状況が急に変わったというときに相談しやすく、必要に応じて早い対処ができるだろうと思います。このように、金融機関との関係は、担当の人でもよいでしょうし、広く受けつける窓口を活用してでもよいと思いますから、困った時に声をあげられる環境を作ることが、大切です。あなたの利用しているローンの窓口では、どのようなサポートをしているでしょうか。一度確認をしてみましょう。
-
profile
家計再生コンサルタント
株式会社マイエフピー代表取締役
横山 光昭氏
家計のマイナス面の盲点を見つけ、無理なくできる再生と貯金の方法を紹介。厳しくも依頼者に寄り添う親身な指導内容はお金の問題だけでなく依頼者の人生までも再生させ、多くの人から共感を得ている。各種メディアへの執筆、TV出演なども行う庶民派ファイナンシャルプランナー。
前のトピックス
次のトピックス